ウガンダの反同性愛法が無効となり、パレードも開催されました
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8月1日、ウガンダの憲法裁判所によって反同性愛法が無効とされました。スティーブン・カブマ裁判長は「この法は必要な定足数を満たさずに議会で採決され、法制化の過程が憲法に違反していた」として無効だと宣言しました。
これを受けて国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は「法の支配の勝利」だと語りました。事務総長の報道官が発表した声明の中で潘氏は、「この前進に貢献した全ての人々、特に大きな危険を顧みず声を上げたウガンダの人権の擁護者たち」に敬意を表しました。この反同性愛法は昨年12月、ウガンダの国会で可決され、国際的な非難をよそにムセベニ大統領の署名で成立していたものです。保守派議員らは当初、最高刑を死刑としていましたが、その後、修正されていました。
同法には、HIV感染者が関与する同性間の性行為は重罪相当として終身刑の処罰が盛り込まれていた。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、同性間の性行為を何度も行ったり、未成年者との性的交渉にもこの処罰が適用されます。また、同性愛者を支援する者も禁錮刑の対象になるというものでした。同法は欧米諸国や人権団体の非難を招き、アメリカはウガンダの政府機関への資金援助などの中止、深刻な人権侵害行為などに関与した一部のウガンダ人の渡航規制などの制裁措置も科していました。
反同性愛法の無効化により、相変わらず同性間の性行為は違法のままではありますが(禁固刑にもなりえますが)、同性愛者を擁護する活動は合法となり、一般市民が同性愛者を当局に告発する必要もなくなりました。そんななか、ウガンダ南部、首都カンパラから約35キロ離れた街・エンテベでプライドパレードが行われました。
8月9日、パレードの参加者は、音楽や笑いとともに、エンテベのビクトリア湖近くの植物園(ムセベニ大統領の邸宅の近く)に集まり、晴れやかに行進しました。
「このパレードは私たちを1つにするためのもの。今まではみんな反同性愛法のせいで隠れていたの」と、主催者のサンドラ・ンテビさんは語りました。